円福寺:こころ磨きを行いました
去る8月23日、円福寺書院におきまして、恒例の夏行事「心磨き」として抹茶体験会を執り行いました。今回は、会津の抹茶カフェ「濃い春」オーナーである小濃夏美先生をお招きいたしました。
有限会社アライブの柴田さんから贈られた生花に彩られた会場には、若年層からご年配の方まで幅広い皆様にお集まりいただきました。素敵な着物をお召しになった方もおり、一層華やぐ空間に。住職の一方的な講話を聞く形ではなく、五感を使って仏教に触れていただく体験型の場として、畳の上に並べられた茶碗や茶せんを前に、皆様が真剣かつ穏やかな面持ちで向き合っておられる姿が印象的でした。


茶せんの響きと「中道」の教え
10分ほどの抹茶に関連する法話があった後、先生から抹茶についての分かりやすい説明が始まりました。先生の温かく柔らかな雰囲気に、会場はあっという間に小濃先生のホームとなりました。今回は真言宗の聖地である高野山の水を用い、先生が厳選された京都と八女のブレンド抹茶を点てていただきました。茶せんを振るシャカシャカという心地よい音が静かな室内に響き渡り、やがて抹茶の深い香りがふわりと立ち上ります。




茶せんは、力を込めすぎると傷んでしまい、弱すぎると十分な泡が立ちません。この「強すぎず、弱すぎず」というほどよい力加減は、仏教において偏りを離れる「中道」の教えそのものです。日々の忙しさの中で極端に振れがちな心を整え、お寺という清らかな空間でご自身の内面を見つめ直す貴重なひとときとなりました。
ほうじ茶の甘みと和やかな余韻
点てたばかりの抹茶とともに、濃い春で人気のメニューである「ほうじ茶のテリーヌ」が振る舞われました。口どけ豊かなテリーヌの味わいと深みのある抹茶の調和に、会場のあちこちから笑みがこぼれ、和やかな空気に包まれました。香り高い抹茶と美味しいお菓子を味わいながらお寺で過ごすひとときは、意識せずとも心が洗われる貴重な時間に感じられました。閉会時には、末広がりの形にあやかり、皆様の息災と健勝を祈念して「富士山羊羹」をお土産にお渡ししました。






結びに
一杯のお茶を丁寧に点て、味わう時間は、慌ただしい日常において心を磨く尊い実践となります。今回の体験が、皆様の日々の暮らしを穏やかに照らす糧となりましたら幸甚に存じます。
当山では今後も、皆様が心安らぐご縁の場を整えてまいります。お寺が初めての方も、どうぞお気軽にご参詣ください。皆様の心身のご健勝とご多幸を、心よりお祈り申し上げます。


